Hitorikaigi Journal

読書が本からkindleに変わった書店員の一人会議録

正社員と非正社員を分けることは差別なのか

 

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上の図は、特集「人材不足ですが何か?」(「週刊エコノミスト」2017年4月18日号)から拝借いたしました。

2025年には多くの業種で致命的な人材不足に陥るよ、ということで、

突出している「情報通信・サービス系」はこれから成長する業種なので、慢性的な人員不足となるそうです。

次点の卸売・小売業は「多様な業種の求人が増え、以前はこの業界で働いていたアルバイトやパートが他の業種に移りやすくなったことなどが影響」しての、人材不足なのだそう。

小売業の端くれとして震え上がりました。

いま話題の運輸業よりも人材不足になるなんて。

小売業は、パート・アルバイトさんがほとんどを占めています。

その人たちが他業種に流れてしまったら、後に残った正社員だけでは、到底回るはずがありません。

 

そんな不安から手に取ったのが、「正社員消滅」という本でした。

少し長いですが、衝撃的だった2カ所引用させていただきます。

先進国では、フルタイムかパートか、期限の定めがない無期契約か短期契約か、直接雇用か間接雇用かにかかわらず、果たしている職務が同等なら待遇は同等という均等待遇が原則となっている。(略)「どんな職務を遂行しているか」ではなく、正社員か非正社員かという雇用形態で大きな待遇差がつけられてしまう日本の慣行は「差別」にあたるのではないか

労働条件は労使の対等な契約によって決める。雇い主が「このような仕事をしてほしい」と求め、働き手が「それを遂行する」と約束し、その対価が決められるやり方だ。ところが日本では、契約に基づいて働き方が遂行する職務ではなく、正社員、非正社員という所属で待遇が決まる。とすれば、それは「身分」制度だ。

「差別」「身分制度」など物騒な単語がでてきますが、言い過ぎではないと思います。

このような言葉を見て思い出したことがありました。

 

就活に失敗し、新卒でフルタイムのアルバイトをしていたときのことです。

仕事は「編集補助」という名の雑用で、社員の人から「バイトは楽でいいよね」とか「バイトのくせに」みたいな物言いをされるのです。

結局1年で辞めてしまいました。

この経験からか、私は非正社員の人に対して「バイト」という単語は使いません。

やむをえず非正社員の人もいるわけなのですから。

(その辺どうなの?と聞けないあたりもこの問題の闇深さだと思います)

無意識にそうしているのは、人に「バイト」と言われたことを私は差別だと思っているからなのでしょう。

 

職場にはいろいろな問題がありますが、その原因のひとつが正社員と非正社員の大きな隔たりではないでしょうか。

この壁がなくなれば、 非正社員の人材流出も減り、正社員の重い責任と長時間労働も緩和されます。

2025年まであと8年。行動できた企業が生き残り、変化できなかった企業はなくなるのでしょうね。

 

 

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