Hitorikaigi Journal

読書が本からkindleに変わった書店員の一人会議録

母を看取ること─服部みれいさん「あたらしい移住日記」を読んで

 

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最近、紙の本を読むようになったのは、この本を買ってしまったからです。

紙質、色とか私ごのみ!(といいつつブックカバーをかけて読んでる)

 

この本を読んで私も日記をつけるようになりました。

記録を残すのってすごい。おもしろすぎ。

私は作家さんの日記を読むのが結構好きなんですが、

基本的に日記って固有名詞の羅列なんですね。

だから昔の人のより

固有名詞がよくわかる現代の人の日記の方が断然おもしろいのです。

 

私はずっと服部みれいさんのメルマガを購読していましたので、

東京から美濃への移住は知ってたけど、

ほぼ同時にお母さまが亡くなられたことは

この本を読んではじめて知りました。

 

特にお母さまの亡くなる直前は電車で読んでいて涙がでました。

私自身もみれいさんと同じく一人っ子で、

いま両親は遠い実家にいて、

でもそこは両親にとっての実家であって

私はそこで暮らしたことはないので、

土地の愛着がないところとか

ちょっと似てるので余計グッときたのかも。

 

もちろん私は移住はできないけども、

「移住日記」を読んでいると、

自分もいつか母にお見送りをするんだなと考えてしまいます。

20代のときだったらそこまで自分のことのように思わなかったでしょう。

 

そういえば私が嫁いだとき、

「お墓は先祖代々のところじゃなくて、行きやすいところにお墓を買おうと思っている」

と言われたことを思い出しました。

いつどのようになるかわからないけれど、

少なくとも今この本を読んでおいてよかった。

 

「母のこと」と題されたエッセイにこう書かれています。

ただひとつ、わかっていることがあるとすれば、

母の死は、わたしと東京を引き離した。

母の死によって、わたしは、あれこれ考える間もなく(中略)

東京や東京での生活にセンチメンタルな思いをもつ余裕すらなかった。

それはわたしへのギフトであった。

母の死が、わたしを、圧倒的な力であたらしい暮らしに運んでいった。

 

みれいさんにとってお母様の死は「ギフト」だったそうです。

 最愛のお母様の死を「ギフト」と、

1年足らずでそんな境地に達するなんてすごすぎ。

それはみれいさんがすごいというものもちろんありますが、

毎日のように日記に書いてある「瞑想すること」が大きいと思います。 

私は瞑想未体験ですが、

きっと「あたらしい自分」に出会えることでしょう。

「瞑想すること」を来年のやりたいことリストに入れておきます。

 

 

 

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