Hitorikaigi Journal

読書が本からkindleに変わった書店員の一人会議録

書店の噂・編集者の引き抜きによる転職

f:id:eritoshi1005:20160729095402j:plain

こんばんは。現役書店員のひとり会議です。

 

本を出版すれば、著者の名前は永遠に残ります。

 

誰が装丁をデザインして、

どこの印刷会社で印刷したか、

は奥付(本の終わりに書誌情報が載っているページのこと)

を見れば分かります。

(装丁は最初の方に書かれている場合もあります)

 

では本の出版を企画して、著者に交渉して、

原稿を一緒に作り上げた編集者の名前はどこに書いてあるでしょう?

 

答え、どこにも書いていません。

まれに謝辞の中に名前が出てくるだけです。

 

編集者って寂しい職業だ…!

 

ですから、書店員であっても、

ほとんどの本が誰が編集したのか、知る由はありません。

 

ただ、同業他社への転職(引き抜き?)によって、

編集者個人の存在に気づくことがあります。

その方のお名前も存じ上げないのですが(すいません)、

こんな敏腕編集者がいるよというのをご紹介したいと思います。

情報はここ2年(2014〜2016年)に渡るものなので

中には古い情報もあるかも知れませんが、

関係者でない方は「ふーん」と思いながら読んでいただければ

幸いでございます。

 

噂その①

 

実用書を出版している成美堂出版という出版社があるのですが、

成美堂出版

こちらの実用を担当していた方が、朝日新聞出版に転職されたと

聞きました。

確かに、成美堂で売れていた絶景の本が、

 

―WONDER SPOT― 世界の絶景・秘境100

―WONDER SPOT― 世界の絶景・秘境100

 

 朝日新聞出版でほぼ同じ装丁で、日本版が出ていました。

 

AMAZING SPOT 日本の絶景&秘境100

AMAZING SPOT 日本の絶景&秘境100

 

 そして、実用書をほとんど出していなかった朝日新聞出版が、

あるときから、

「アップルミンツ」という手芸本のシリーズが始まり、

毎月手芸本が出版されています。

 

publications.asahi.com

 

おそらく同じ方によるものでしょう。

短期間でこんなに多数の書籍を出版できるとは、

かなりの手慣れた、編集者だと思われます。

代わりに成美堂の実用書の出版が減っているのが寂しいですが。

 

噂その②

 

こちらはうる覚えなので、もし間違ってたら

関係者の方ごめんなさい。

今最も熱狂的支持を集めている女性誌「VERY」の

版元である光文社の方が(VERYと関係ある方かは知りません)、

ダイヤモンド社に転職されたと聞きました。 

 

ダイヤモンド社といえば、

もしドラ」や「アドラー本」など、

堅いビジネス書のイメージしかない出版社でした。

( ↓ こんな感じ〜)

 

マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則

マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則

 

 

しかし、「いつもの服をそのまま着ているだけなのに なぜだかおしゃれに見える」

の出版を皮切りに、

 

 

美容・ファッション系の本が多数出版されるようになりました。

しかもどれもクオリティが高く、ハズレなしです。

今では、ダイヤモンド社から実用書が出たら、

売場の一等地に置かれるようになりましたとさ。

 

噂その③

 

アスコムという出版社がありまして、

株式会社アスコム

2014年最も売れた本

「長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい」も同社から出ています。

 

長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい (健康プレミアムシリーズ)

長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい (健康プレミアムシリーズ)

 

 

その「ふくらはぎ〜」などを担当した方が

自己啓発書で有名なサンマーク出版に転職されたと聞きました。

 

最近、サンマーク出版から、珍しくこんな本が出ていました。

 

どんなに体がかたい人でもベターッと開脚できるようになるすごい方法

どんなに体がかたい人でもベターッと開脚できるようになるすごい方法

 

 

サンマーク出版がこんな売れる実用書を出すなんて意外だな〜

と思っていたら、

そういう裏事情があったそうです。

 

***

 

今回は自分の担当でもあった、

実用書に偏ってしまいましたが、

会社は変わっても、

個人のオリジナリティは変わらないことが分かります。

 

著者よりも、とは言いませんが、

編集者の存在がもっと前に出てもいいのではないかと思う。

せめて奥付に書いてあれば、編集者の存在に気づくことができる。

あまりに今までが黒子的だった気がします。

いずれ、本を読むのに編集者で選ぶ時代が来ればいいな。

 

 

 

 

 

本屋さんをはじめました

usagibooks.thebase.in